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静岡大学農学部オープンキャンパス・オプショナルセミナー「森林生態系と自然環境を学ぶフィールド体験学習」

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9/24 に静岡大学農学部オープンキャンパス・オプショナルセミナー「森林生態系と自然環境を学ぶフィールド体験学習」を天竜ブランチで開催しました。今年から始めた取り組みで、今回は静岡県・愛知県から 4 名の高校生が参加してくれました。 講義室で演習林の説明をしてさっそくフィールドへ。葉の特徴から植物を識別する方法や森林調査のための UAV の操縦体験、森林管理と災害防止に果たす役割など、実物に触れながら大学生向けに実施している実習の一部を体験してもらいました。さいごに講義室に戻ってカメラで撮影された演習林内の哺乳類について解説し、おみやげには演習林産のコースターをプレゼントしました。 秋晴れの気持ちのよい 1 日で、演習林を十分満喫してもらえたのではないかとおもいます。また高校での学習や今後の進路に役立つ活動となっていればうれしいです。 (栗) "Field study to learn about forest ecosystems" for high school students was held at the Tenryu Branch on 24th September. This program was held for the first time, and four high school students from Shizuoka and Aichi prefectures participated this year. They experienced a part of the field practice for university students, such as how to identify plants based on their leaf characteristics, how to operate a UAV for forest survey, and the role of forests in disaster prevention. At the end of the day, we gave a presentation on mammals in the forest taken by camera in the lecture room, and gave them coasters ma...

フィールドワーク

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9/12-14 に静岡県立大学の「フィールドワーク実習」が天竜ブランチで行われました。昨年まで日帰り実習でしたが、今年から従来通り宿泊実習として実施することができました。今回は森林における物質循環を大きなテーマとして設定しました。 1 日目は動物遺体の分解について学びました。およそ 3 週間前に森林に設置したイノシシ肉とタヌキ死体がきれいに分解されて骨だけになっている様子を見ることができました。腐肉を食べる哺乳類を調べるために自動撮影カメラを設置していたのですが、イノシシ肉もタヌキ死体も哺乳類に食べられることはありませんでした。予想外の結果でしたが、それだけシデムシなどの昆虫の貢献が大きいことを実感してもらえればとおもいます。(雨で気温も上がらなかったため、昆虫トラップの成果もイマイチだったのですが……) 2-3 日目は森林内の尾根・沢における土壌と植生のちがいから物質循環を考えるメニューに取り組みました。フィールドでの土壌断面図の観察に加え、土壌の透水性や樹幹流・土壌・渓流水の pH・電気伝導度、リターの分解速度、植生やヒノキの材積までさまざまな要素を計測して物質の動きを考察しました。地理的には目と鼻の先にあるにもかかわらず、尾根と沢で土壌の特徴が大きく異なること、それに起因してヒノキの成長にまで差が出ることに驚いていたようです。また、林内では酸性よりだった pH が渓流ではほぼ中性になっていることから、森林が水循環に果たす役割を学ぶことができました。3 日目は班ごとにデータを整理し、プレゼンテーションを行いました。フィールドで得たデータを解釈するよいトレーニングになったはずです。 実にさまざまなデータを扱ったためたいへんだったかもしれませんが、野外調査、サンプル測定、プレゼンテーションを通じてしっかりフィールドワークを学んでもらえたと信じています。みなさんおつかれさまでした。 (栗) "Fieldwork Practice" for students from the University of Shizuoka was held at the Tenryu Branch on September 12-14. The main topic of the program was material cycling in forests. On ...

森林生態系保全管理業務インターンシップ

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9月5日から9月8日まで、森林保全管理業務インターンシップを行いました。不安定な天候のため思うようにスケジュールを進められませんでしたが、それでも以下の内容を実施することができました。 ・間伐計画立案のためヒノキ林の標準地調査   測定機器を使って簡易プロット作り、ヒノキ胸高直径と樹高の計測 ・ドローンの操縦体験   ヒノキ林調査を行った林を上空から見てみる・・・など ・植物リストのための標本採集とさく葉標本作成   樹木の使用を室内に持ち帰り、押し葉をして標本づくり(樹種も調べて覚える)   ・ワイヤースリングの作成   翌日の作業で各自が使うためのワイヤースリングを自作。ワイヤーロープ(6㎜)の両端をかご差しでアイスプライス加工   ・チェンソーワークのデモンストレーションと練習   約50年生ヒノキの伐倒・造材・集材のデモンストレーションと、基本的なチェンソー操作の練習   ・チェンソーによる立木の伐倒・造材   小径ヒノキの伐倒と枝払い・造材をチェンソーで行う。   ・集材用機械の操作体験(小型移動式クレーン/グラップル)   小型移動式クレーンのラジコン操作と、グラップルマシンの操作体験 台風の接近に伴い、実質的には9月7日までの短縮日程となってしまいましたが、短いなりに濃い内容のプログラムを実施することができたと思っています。 個人的には、グラップルの操作指導を担当する際、無線で指示・助言する場面が非常に良いトレーニングになりました。普段無意識だったり感覚的に操作していることの言語化や、パニックで動けなくなった被験者の状態を想像して、次の一手を簡潔に助言するなど・・・意図を伝達することの難しさと面白さを感じることができました。 参加者の皆さん、お疲れ様でした! (宇) Internship for Forest Management and Conservation was held at Tenryu Branch from 5th to 8th September (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=652). Six students from other universities participated in this program. Although the weather was u...

生態環境実習

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8/21-24 に「生態環境実習」が開催されました。この実習は、東京都市大学の学部生向けに開講されており、今年は環境学部より 20 名の参加がありました。 1 日目・2 日目は土壌と植生についてみっちり学びました。尾根・沢の異なる地形で土壌がどのように異なるかを知るために、土壌断面図の観察に加え、土壌サンプルを採取し透水性試験や pH・電気伝導度の測定を通して、物理化学性を調べました。また、広葉樹二次林での植生調査を通して森林にいろいろな樹木があることを学んだり森林の階層構造を実感したりしてもらいました。暑い中活動するのはたいへんでしたが、地形による土壌のちがいと植生との関連をおもしろく感じた学生が多かったようです。 3 日目はほぼ 1 日雨でしたが、わずかなやみ間で野生動物の調査をしました。シャーマントラップではアカネズミのオス・メスが捕獲されており、実物を見ながら直接観察することができました。また、ピットフォールトラップを用いた節足動物の調査では、広葉樹二次林と人工林で種構成が異なることを学ぶことができました。 4 日目は富士ブランチへ。6 合目付近では樹木限界の植生や生態を、ハイキングコースを下りながら亜高山帯針広混交林の樹種やその生態について学びました。雨に降られながらも天竜とは大きく異なる植生帯での実習は好評でした。 (栗) "Practice in Ecology and Environment" was held at the Tenryu and Fuji branches on August 21-24. Twenty undergraduate students from Tokyo City University participated in the practice this year. On the first and second days, we learned about the relationship between vegetation and soil. In order to understand how soil differs between ridges and valleys, we observed soil profiles and examined physicochemical prop...

阿多古川の水生生物観察会

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2023年8月12日、浜松魚部主催による阿多古川の水生生物観察会が行われました。観察場所は演習林の突端が阿多古川に接する場所で、多くの実習で活用されている場所です。浜松市等から多くの小学生が参加し、普段の生活圏ではない川の上流部、また、森林という環境に囲まれながら、一生懸命に魚の勉強に取り組みました。 前日夕方に仕掛けたトラップには、河川域で圧倒的に個体数の多いカワムツがたくさん入り、砂地に仕掛けたトラップにはカマツカも取れました。水中では、アユの姿を捉え、また、ボウズハゼは捕獲こそできませんでしたが、箱眼鏡越しに写真を撮ることに成功! 多くの魚類を観察でき、参加者の皆様には一様に良い経験ができたと喜んでもらえました。台風の影響が心配されましたが、無事に好条件で開催できたことに感謝し、参加者皆様の良い学習と、夏休みの貴重な体験になってもらえたら幸いです。 <採集生物> 魚類、カワムツ・カマツカ・ヌマチチブ・カワヨシノボリ・シマヨシノボリ 甲殻類、ミナミテナガエビ・サワガニ ほか、トビゲラ類の幼虫、カゲロウ類の幼虫など (矢) On 12th August, a nature observation event was held by the Hamamatsu fish club around the Atago river, where is used for many field practices. Many elementary school students from Hamamatsu City and other cities participated and worked to learn about fish in the upstream area of the river. Kawamutsu (Zacco temminckii), by far the most abundant species in the river area, and Kamatsuka (Pseudogobio esocinus), were captured in the traps set the previous evening. In the water, we were able to observe Ayu (Plecoglossus altivelis ...

富士・南アルプス生態学実習

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8/8-8/10 に富士・南アルプス生態学実習を開催しました。今年は全国 17 大学から集まった 31 名の学部生・大学院生が参加し、コロナ前と同程度の規模で実施することができました。 天竜ブランチ(8/8) 観音の森で樹種識別や毎木調査を行い、照葉樹林の生態を学び、ギャップ試験地や SSS を見学して人工林の生態系修復について学びました。樹冠を見上げながら樹種の識別をするのはかなり難しかったようですが、てきぱき調査している様子が印象的でした。 天竜ブランチ(8/9) 本来、南アルプスブランチで、ホウキナギの土砂移動現象・種の多様性の高い太平洋型冷温帯落葉広葉樹林・シカが植生と節足動物相に及ぼすインパクトなどを学ぶ予定でした。しかし台風接近に伴う荒天のため、講義を中心とする室内メニューに切り替えました。フィールドで実物を見ながらの活動ができなかったことはわれわれスタッフもたいへん残念でしたが、みなさん集中して講義をきき、作業に取り組んでくれました。 富士ブランチ(8/10) この日は天気に恵まれ、富士山 5 合目付近で樹木限界の植生と生態・亜高山帯針広混交林の生態について学習しました。また、今回初めて森林管理署の方から富士国有林におけるシカ管理についてご紹介いただきました。参加者にも好評で有意義な取り組みとなりました。 暖温帯から樹木限界まで、さまざまな森林を駆け足で見て回りながら、植物・動物・防災とさまざまなトピックについて学習しました。それぞれの植生帯の特徴を実感し、森林が複雑な系であるゆえの管理の難しさを感じていただければとおもいます。 (栗) Ecological practice around Mt.Fuji was held on August 8-10, 2023. There were 31 participants from 17 universities across Japan. The participants were enthusiastic and responsive, so we also enjoyed the practice so much. At Tenryu Branch (Aug 8) We learned about the ecology of warm-temperate evergreen forests thr...