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森林保全学実習2017の内容紹介(その3)

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先月末に開催された公開実習「森林保全学」では、逢坂先生による崩壊地の観察と山地保全の実習も行われました。 南アルプスブランチ内にある大規模崩壊地、ホーキ薙では、削られてできた地質断面の観察から、崩壊のメカニズムや線状凹地の形成過程を考察しました。 付加帯の地層を間近で見られるという、なかなか貴重な体験もできましたね。 "森林を保全する"と言われても、なかなか重要性や具体的な出口をイメージし難いこともありますが。山体を保全する砂防工学は、まさに私たちの生活に関わる重要な領域であることを実感できました。 なおこの実習内容の一部は、学内の「砂防工学演習」(http://fc-forecol.agr.shizuoka.ac.jp/wordpress/?p=1939)でも学ぶことができます。 (鶴)

森林保全学実習2017の内容紹介(続き)/ Introduction of Field Practice for Forest Conservation 2017 (continued)

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今回、土壌呼吸の測定と同じくらい日程的に時間をかけたメニューが、細根の種同定でした。 ここでは、DNAバーコーディングにより、形態からは判断できないサンプルの種を同定する方法(の一部分)について学びました。 DNAの抽出やPCR増幅など、慣れない実験操作で、うまく結果が出なかった部分もありましたが... 最後は全員、塩基配列からDDBJでBLASTをかけて種を決定することが出来ました。 DNA分析は、短時間ではなかなか目に見えるような実験結果が得られにくい分野ではありますが...楽しいと思っていただけたでしょうか? (鶴) A major practice similar to the soil respiration was species identification of fine root. In this practice, we learned principle and partial method of DNA barcoding. Because some participants were not familiar with molecular biological experiment, they failed in DNA extraction, PCR amplification, etc. But finally, all participants identified species from nucleotide sequence using BLAST search in DDBJ web site! M.T.

森林保全学実習2017の内容紹介

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先週行われた森林保全学実習の、実習メニューの一部を紹介します。 この実習の目的の一つは、植生帯の異なる森林において、森林の機能(例えば炭素動態)がどのように変わるのかを体感してもらうことです。 そこで、初日は太平洋側の冷温帯林となる南アルプスブランチ、翌日から天竜ブランチに移動して暖温帯の二次林および人工林で、そして最終日は富士山の亜高山から森林限界付近、それぞれの森林で土壌呼吸を測定しました。 測定方法も習得し、最後の方はみなさんもう手慣れたものです。そして最終的にどうしてそのような結果となったのか考えて、このセクションは終了となりました。一つの項目の測定値だけでは、なかなか考察が難しかったですね。研究の難しさ、面白さも伝わりましたでしょうか? ( http://fc-forecol.agr.shizuoka.ac.jp/wordpress/?p=652 ) (鶴) Here, we introduce a little bit of the Field Practice for Forest Conservation held in last week. One of the aim of this practice is to observe difference of forest function (such as carbon flax) in various vegetation zones. So, we measured soil respirations in cool template forest (South Alps branch), warm template secondary forest, coniferous plantation (Tenryu branch), subalpine forest, and around forest limitation line (Fuji branch). Finally, we summarized and discussed the results. Only four days, we visited from template (cool and warm) to alpine forests of Japan! M.T.

森林保全学実習

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森林保全学実習、最終日! 3泊4日の実習日程も、今日がラストでした。 富士山に移動し、冷温帯から亜高山帯への移行帯の森林や森林限界となる五合目付近の様子を観察をしたり、土壌呼吸を測定したりと、今日も今日とて盛りだくさんでしたね。 そして心配されていた天気も、その頑張りに応えてか、宝永山火口ではちょうど富士山の山頂を仰ぐこともできました!! 参加していただいたみなさん、本当にお疲れ様でした! 28日からの実習の前半の様子も、追い追い紹介していこうと思います。お楽しみに。 (鶴)

森林保全学実習

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お久しぶりです。ずいぶんと更新が滞ってしまいました。7月の東海大学の実習を紹介してからは、1~2週間毎に実習やイベントがあるタフな夏で、報告する時間をなかなか作ることができませんでした。もうかなり寒くなりましたが、夏の森林保全学実習から順番に振り返っていきたいと思います。 森林保全学実習 8/27~30 全国の大学から学生公募して、天竜、南アルプス、富士フィールドを巡り、森林保全を学ぶ実習です。今年は、7大学から15人の学生が参加してくれました。大きな流れは昨年と同じですが、ドローンやレーザースキャナーを新たに利用するなど、各メニューを工夫しています。ライトセンサスはコースによってシカの頭数がかなり異なったため、観察コースづくりは来年の課題ですね・・・。雨続きだった富士山もくっきりと見ることができて、楽しく学習してもらえたのではないかと思います。来年もさらなる内容の充実を図るので、皆さん来てくださいねー。 Long time no see. We have held six field lectures and events until Novemeber and thus could not make a time to report. Although winter is comming in Japan, I would like to introduce the lectures in turn. First is a field lecture for forest preservation held in the end of August. This is an open lecture that students in every University can participate. In this year, there was 15 students' entry from seven University. We have visited three fields that had contrast vegetation and that convered all of reperesentative forest vegetation in Japan. We newly introduced UAV and ground-base...

森林保全学実習 (天竜、南アルプス、富士ブランチ 8月29~9月1日)

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全国公募型の森林保全学実習を8月下旬に行いました。今年は盛況で、北は山形大学から南は琉球大学まで、7大学12人の参加がありました(学内をあわせると16名)。ホクホクです。ポスターの効果があったのかな?分子生物学を専門とする片畑先生が加入したので、新しい講義として分子マーカーを利用した細根の樹種分類を行いました。天気はあいにくの雨続きでしたが、タワー登りやBBQはなんとか実施できました。移動の多い実習なので、移動中や各フィールドでの内容をいかに濃くできるかが、課題です。この調子で来年もがんばります。ここでは私が担当した南アルプスと天竜の様子を紹介します。 Field lecture for forest conservation was held from 29th Aug to 1st Sep. Students not only in Shizuoka University but also in other University can participate to this lecture. In this year, twelve students from seven other Universities participated. Number of participants was three folds higher than last year! We are so happy! From this year, Dr. Katahata, specialist of molecular biology, joined our team. So, new lecture entitled "Identification of tree species of fine roots by using molecular marker" was conducted. Although it rained for two of four days, we could climb tower and could enjoyed BBQ. Since we visit three fields by bus, travel time of this lecture is so long (7 hours in total). We need ...

森林保全学実習

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紹介が遅くなってしまいましたが、9/3-9/6まで公開型の森林保全学実習が行われました。他大学から6名、静岡大から4名の参加があり、静岡大学の全フィールド(天竜・南アルプス・富士)を使った実習を行いました。このような公開型の実習に参加するのは私も初めてでしたが、他県の森林を見るというだけでなく、他大学の学生と交流できるのはとても良いと感じました。少しですが、その様子を紹介したいと思います。 9/3 静岡駅に集合した後、バスで富士吉田にあるカラマツ林のフラックサイトを見学に行きました。ここは国立環境研究所が主体に森林の炭素動態を調査しています。炭素循環や測定手法の説明を行いました。写真は、微気象要因や森林全体のCO2フラックスを測定するための調査鉄塔です。 カラマツ林床の様子。地面にある箱状のものは、根や微生物の呼吸によって発生するCO2を測定する装置です。富士山はシカの食害が深刻なのですが、このサイトではほとんど食害の影響が見られませんでした。不思議です。 奥に見えるのは、カラマツの樹冠にアクセスするための鉄塔です。鉄塔に上って、葉の光合成や枝の呼吸を測定しています。 9/4 森林限界付近の植生を観察するために富士山の5合目へ。この日はあいにくの雨でした。 モミの分枝パターンから年齢を予測しました。 富士吉田と同じカラマツですが、ずいぶん背が低いです。また、枝ぶりが特徴的で、強い風を受けるため、枝が特定の方角を向いています。フラッグツリーと呼ばれます。 カラマツの球果。 宝永火口を目指して。突然樹木が少なくなり、荒涼とした風景が広がります。火口は雲でほとんど見えませんでしたが・・・ 宝永火口を見た後は、高鉢駐車場近くのウラジロモミ林で、シカの食害の状況を観察しました。とてもきれいな林ですが、林床の草本はほとんどシカに食べ尽くされています。 林床一面を同じ草が覆っています。この草はシカが食べないために残されました(名前は忘れました、スミマセン)。シカの食害は植生の構造を大きく変えてしまいます。 ちょっと見にくいですが、ウラジロモミの樹皮がシカによって食べられています(角で削ることも)。シカはウラジロモミの樹皮が大好きです。樹皮の中には養分を輸送する師管があるので、はがされてしまうと養分を根に輸送できなくなり、モミはやがて枯れてしまいます。 モミ林の側で、土壌呼吸測定の...