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森林環境ツアー@南アルプスブランチ

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9 月 25 日に南アルプスブランチにて、川根本町との共同開催で森林環境ツアーを実施しました。 川根本町と静岡大学農学部は、2022 年に「山岳環境の保全や山村振興に関する協定」を締結しました。 この協定を契機に、静岡大学が南アルプスブランチで行っている試験研究や周辺の山岳環境の情報公開の場として環境教育セミナーを開催しています。 今年度は南アルプスユネスコエコパーク 10 周年ということもあり、周辺の関係機関で森林・林業関係に従事されているプロの方々を対象にセミナーを実施しました。 午前中は砂防工学専門の教員より南アルプスブランチの崩壊地「ホーキナギ」や周辺山岳地の地質の特徴や成り立ち、治山工事に関する講義と現地見学をしました。 午後は森林生理生態学専門の教員より山犬段宿舎試験地の広葉樹林の特徴や研究活動に関するトピックスの紹介、宿舎周辺での樹木観察実習を行いました。 短い時間でしたが、日ごろ森林・山地保全や林業に関わる方々が参加者ということもあり、質疑応答も活発で充実したツアーとなりました。 (宇) A public lecture was held at the South Alps Branch in cooperation with Kawanehoncho town on September 25. This event was held based on the "Agreement on Conservation of Mountain Environment and Mountain Villages Development" between Kawanehoncho town and Shizuoka University. This year, the lecture was held for professionals engaged in forestry and forestry-related activities at related organizations in the surrounding area. In the morning, a professor with expertise in erosion control engineering gave a lecture on the geologi...

ふじのくに学(森林生態系からの恵み)

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10 月 5 日に、ふじのくに学(森林生態系からの恵み)が開催されました。 今回は、静岡大学の5つの学部、静岡県立大学、静岡産業大学、浜松医科大学と、実に多くの大学から 20 名の学生が集まりました。 富士山の富士宮口五合目から宝永火口にかけての歩道を歩きながら、 標高に沿って変化する植生や樹形の様子や、その成り立ちについて、同地での様々な研究事例を紹介しながら学んでもらいました。 本実習は留学生を積極的に受け入れていることも特徴で、今回も 5 人の留学生が参加してくれました。 雨天という残念さはありましたが、日本人学生と留学生が積極的に交流しながら、楽しそうに実習に取り組んでいる姿が印象的でした。 (花) Fujinokuni Studies (Ecosystem services from various forests in Fuji-no-kuni) was held at the Fuji Branch on 5th October. This year, 20 students from universities in Shizuoka prefecture participated, including five faculties of Shizuoka University, University of Shizuoka, Shizuoka Sangyo University, and Hamamatsu University School of Medicine. We walked along the trail from the the Fujinomiya 5th station to the Hoei Crater and learned about the vegetation that change along the elevation and its formation. One of the unique features of this program is that it encourages the participation of international students, and five international students participated in this year's practice...

森林生態系保全管理業務体験プログラム

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9 月 3 日から 9 月 6 日までの 3 泊 4 日の日程で森林生態系保全管理業務体験プログラムを実施しました。以下の内容を実施することができました。なお、DAY1 から DAY3 は天竜ブランチ、DAY4 は南アルプスブランチにて実施しました。 DAY1 ・間伐計画立案のためヒノキ林の調査(見学):毎木調査等実施予定でしたが雷雨のため中断。見学のみとなりました。 ・過去の調査記録を利用した間伐率や材積計算など森林経営計画に関する基礎知識(座学) ・植物リストのための標本採集とさく葉標本作成:樹木の枝葉を室内に持ち帰り、押し葉をして標本づくり(樹種も調べて覚える) ・UAV、ドローンに関する基礎知識(座学) DAY2 ・ワイヤースリングの作成:玉掛け作業で各自が使うためのワイヤースリングを自作。ワイヤーロープ (8 ㎜) の両端をかご差しでアイスプライス加工 ・ドローンの操縦体験 ・チェンソーワークトレーニング:間伐材を利用して基本的なチェンソー操作の練習を行いました。   ・木材を動かす重機の操作体験(小型移動式クレーン/グラップル):小型移動式クレーン(各自が作成したワイヤースリングを用いる)のラジコン操作とグラップルマシンの操作体験 DAY3 ・チェンソーによる立木の伐倒・造材:小径ヒノキの伐倒と枝払い・造材をチェンソーで行う。   ・昆虫標本の展足:学生実習で捕獲した昆虫類同定のため、各標本の展足作業 DAY4 ・各調査機器保守点検:林内に設置されたカメラトラップの見回り点検と気象観測機器のデータ回収 ・広葉樹林での実習用地整備:調査プロットの設置と毎木調査(胸高直径の測定と樹種同定) ・演習林歩道および登山道の整備:歩道をふさいでいた倒木等の整理整頓     プログラム直前の台風の動きに翻弄され、初日は多少影響も受け雨模様となってしまいましたが、二日目以降はまずまずの天候に恵まれ各メニューを実施できたと思います。短期間にギュッとまとめたメニューの多さに面食らうところもあったかもしれませんが、演習林の業務の多様さを実感してもらえたのではないでしょうか。参加者の皆さん、お疲れ様でした! (宇) Forest ecosystem conservation and forestry work experience program was held at the...

フィールドワーク

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9/10-12 に静岡県立大学の「フィールドワーク実習」が天竜ブランチで行われました。 今回は主に森林内の尾根・沢における土壌と植生のちがいから物質循環を考えるメニューに取り組みました。 1 日目は尾根と沢の土壌動物のちがいを学びました。 トビムシやヨコエビ、ヤスデなどの分解者を中心に観察することができ、尾根よりも谷の土壌動物相が豊かなことがわかりました。 2 日目はフィールドでの土壌断面図の観察、土壌の透水性、雨水や渓流水の pH および硬度、植生やヒノキの材積まで、さまざまなデータを収集し、 3 日目は班ごとにデータを整理・解釈し、プレゼンテーションを行いました。 生態系の複雑さに頭を悩ませながらも、土壌・土壌動物・植生が密に関わり合っていること、尾根と沢で様子がガラッと変わることを面白いと感じてもらえたようです。 暑い中での野外活動となりましたが、森や川での活動を楽しみ、さまざまなデータと向き合って真剣に議論している様子が印象的でした。 (栗) "Fieldwork Practice" for students from the University of Shizuoka was held at the Tenryu Branch on September 10-12. The main topic of the program was material cycling in forest ecosystems. On the first day, we learned about the differences in soil fauna between ridges and valleys. We were able to observe mainly decomposers such as springtails, Gammaridea, and millipedes. The soil fauna was richer in the valley than on the ridge. On the second day, we investigated the differences in soil and vegetation on between the ridges and the valley. As well as ob...

生態環境実習

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8/19-22 に「生態環境実習」が開催されました。この実習は、東京都市大学の学部生向けに開講されており、今年は環境学部より 18 名の参加がありました。 1 日目は富士ブランチへ。5 合目付近では樹木限界の植生や生態を、ハイキングコースを下りながら亜高山帯針広混交林の樹種やその生態について学びました。雲はかかっていたものの、宝永火口付近で雲が晴れ、植生をよく観察することができました。 2 日目は照葉樹林の植生について学びました。午前中は観音の森で採取したサンプルを使って、室内で樹種同定に取り組みました。それをふまえて、午後からは観音の森で植生調査を行い、森林の階層構造を学びました。 3 日目午前は、土壌と植生の関係について学びました。土壌断面図の観察や pH・電気伝導度の測定、植生の観察を行い、尾根・沢で土壌が大きく異なること、それに伴い植生やヒノキの成長にも違いが出ることを学びました。午後からはギャップ試験地と SSS を見学し、環境に配慮した人工林管理や広葉樹誘導における動物の役割について解説しました。 4 日目は野生動物の調査を行いました。シャーマントラップではアカネズミのオスが捕獲され、実物を見ながら森林におけるアカネズミの働きについて解説することができました。ピットフォールトラップを用いた節足動物の調査では、前日の雨と連日の暑さのせいか、成果はイマイチでしたが、なんとか森林タイプの影響を考察できそうなデータを得ることができました。 かわらず天竜が暑かったこともあり、後半 3 日間はさすがにみなさんお疲れのようでしたが、最後まで粘り強く取り組んでくれました。その分、富士山の植生だけでなく、照葉樹林を構成する樹種や土壌と植生の関わりについても興味深く感じてもらえたようです。 (栗) "Practice in Ecology and Environment" was held at the Tenryu and Fuji branches on August 19-22. Eighteen undergraduate students from Tokyo City University participated in the practice this year. On the first day, we went to Fuji Bra...

富士・南アルプス生態学実習

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8/6-8/9 に富士・南アルプス生態学実習を開催しました。今年は全国 10 大学から集まった 23 名の学部生・大学院生が参加しました。 天竜ブランチ(8/6) あいにくの雨のため、観音の森でサンプルを採取し、室内で樹種同定に取り組みました。iPad アプリとして整備した植物図鑑を見ながら、照葉樹林を構成する木本の葉と向き合っている様子が印象的でした。 天竜ブランチ→南アルプスブランチ(8/7) 観音の森で毎木調査を行いました。前日に覚えた樹種の知識を活用してデータを集め、森林の階層構造から観音の森の成立過程について考えました。その後は SSS を見学しながら環境保全と調和した人工林管理の実践について学びました。夕方、南アルプスの山犬段宿舎へ。山小屋風の宿舎を興味深く観察しているヒトもいました。今年改修されたシャワールームはみなさん快適にお使いいただけたようです。 南アルプスブランチ(8/8) 午前中はシカ柵内外にどんな昆虫がすんでいるかを調べました。シカ柵外に設置していたピットフォールトラップの大半がなにかの獣に荒らされてしまうアクシデントはありましたが、なんとか考察することができました。お昼からホーキナギへ。天気があやしかったですがなんとか崩壊地を見ることができ、土砂移動と山地工事についての解説を行いました。午後の森林観察では冷温帯林を構成する樹種について学び、シカ柵内外の植生をみながらスズタケの一斉開花枯死とその後の更新にシカがおよぼす影響について解説しました。 富士ブランチ(8/9) 富士山 5 合目付近で樹木限界の植生と生態・亜高山帯針広混交林の生態について学習しました。 4 日間で暖温帯林・冷温帯林・森林限界を歩き、ふだんは観察することができない植生や植物に触れられてよかったという声が多くありました。また、今年は天竜での人工林管理に関する内容に興味をもったヒトが多かったようです。とくに天竜では猛暑の中の実習となりましたが、みなさん楽しみながら活動してくれました。おつかれさまでした。 (栗) Ecological practice around Mt.Fuji was held on August 6-9, 2024. There were 23 participants from 10 universities across Japan. At Ten...

環境フィールドワーク/海洋フィールド実習

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8/1 に天竜ブランチで環境フィールドワーク/海洋フィールド実習が行われ (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=618)、東海大学より 23 名が参加しました。 森林パートでは、尾根と谷の土壌の特徴を詳しく観察し、土壌が植生や樹木の成長にまで影響を及ぼすことを学習しました。 渓流パートでは西阿多古川の流量計算を行うとともに、pH や電気伝導度を計測し、河川における物質輸送について学びました。 大学でふだん海洋について学んでいることもあり、河川の流量計算に興味を持った方が多く、 また森林・河川・海洋の物質循環について理解を深められたという声もありました。 今年も暑い中の野外活動となりましたが、 みなさんおつかれさまでした。 (栗) Environmental Fieldwork and Field experience in coastal area were held at Tenryu Branch last week. (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=618) Twenty-three students from Tokai University participated in the practice. The students observed the differences in soil profiles between ridges and valleys and learned that vegetation and tree growth depend on soil characteristics. In Nishiatago river, they learned about material transport in riverine ecosystems by calculating the flow rate of the river and measuring pH and electrical conductivity of the water. Many students were interested in the calculation of river flow because they usually study...