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富士・南アルプス生態学実習

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8/6-8/9 に富士・南アルプス生態学実習を開催しました。今年は全国 10 大学から集まった 23 名の学部生・大学院生が参加しました。 天竜ブランチ(8/6) あいにくの雨のため、観音の森でサンプルを採取し、室内で樹種同定に取り組みました。iPad アプリとして整備した植物図鑑を見ながら、照葉樹林を構成する木本の葉と向き合っている様子が印象的でした。 天竜ブランチ→南アルプスブランチ(8/7) 観音の森で毎木調査を行いました。前日に覚えた樹種の知識を活用してデータを集め、森林の階層構造から観音の森の成立過程について考えました。その後は SSS を見学しながら環境保全と調和した人工林管理の実践について学びました。夕方、南アルプスの山犬段宿舎へ。山小屋風の宿舎を興味深く観察しているヒトもいました。今年改修されたシャワールームはみなさん快適にお使いいただけたようです。 南アルプスブランチ(8/8) 午前中はシカ柵内外にどんな昆虫がすんでいるかを調べました。シカ柵外に設置していたピットフォールトラップの大半がなにかの獣に荒らされてしまうアクシデントはありましたが、なんとか考察することができました。お昼からホーキナギへ。天気があやしかったですがなんとか崩壊地を見ることができ、土砂移動と山地工事についての解説を行いました。午後の森林観察では冷温帯林を構成する樹種について学び、シカ柵内外の植生をみながらスズタケの一斉開花枯死とその後の更新にシカがおよぼす影響について解説しました。 富士ブランチ(8/9) 富士山 5 合目付近で樹木限界の植生と生態・亜高山帯針広混交林の生態について学習しました。 4 日間で暖温帯林・冷温帯林・森林限界を歩き、ふだんは観察することができない植生や植物に触れられてよかったという声が多くありました。また、今年は天竜での人工林管理に関する内容に興味をもったヒトが多かったようです。とくに天竜では猛暑の中の実習となりましたが、みなさん楽しみながら活動してくれました。おつかれさまでした。 (栗) Ecological practice around Mt.Fuji was held on August 6-9, 2024. There were 23 participants from 10 universities across Japan. At Ten...

環境フィールドワーク/海洋フィールド実習

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8/1 に天竜ブランチで環境フィールドワーク/海洋フィールド実習が行われ (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=618)、東海大学より 23 名が参加しました。 森林パートでは、尾根と谷の土壌の特徴を詳しく観察し、土壌が植生や樹木の成長にまで影響を及ぼすことを学習しました。 渓流パートでは西阿多古川の流量計算を行うとともに、pH や電気伝導度を計測し、河川における物質輸送について学びました。 大学でふだん海洋について学んでいることもあり、河川の流量計算に興味を持った方が多く、 また森林・河川・海洋の物質循環について理解を深められたという声もありました。 今年も暑い中の野外活動となりましたが、 みなさんおつかれさまでした。 (栗) Environmental Fieldwork and Field experience in coastal area were held at Tenryu Branch last week. (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=618) Twenty-three students from Tokai University participated in the practice. The students observed the differences in soil profiles between ridges and valleys and learned that vegetation and tree growth depend on soil characteristics. In Nishiatago river, they learned about material transport in riverine ecosystems by calculating the flow rate of the river and measuring pH and electrical conductivity of the water. Many students were interested in the calculation of river flow because they usually study...

上阿多古小学校出張授業

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7/5 上阿多古小学校の 1-4 年生 7 名を対象に、校庭にすむ昆虫をテーマにした出張授業を行いました。 この日は 7/1 に設置したトラップを回収して、捕獲された昆虫を観察しました。 ハネカクシやケシキスイ、キノコムシなどの甲虫類を中心に、いろいろな昆虫(と節足動物)を見ることができました。 連日の暑さのせいか、お目当てのカブトムシやクワガタムシは入っていませんでしたが、 技術職員の宇佐美さんが日頃作成している標本を活用して、地域にすむ昆虫を紹介することができました。 今回は、ペットボトルでつくれるお手軽なトラップを使って、さまざまな食性の昆虫が身近にすんでいることを学び、 あわせて、昆虫どうしの被食・捕食関係や昆虫が生態系やヒトの生活にあたえる影響などをお話ししました。 校庭のどこどこにノコギリクワガタがいたとか、キツネの死体にハエがたくさん集まっていたとか、 みなさん好奇心旺盛で鋭い視点を持っているので、小学校に伺うたびに私も地域の自然について教えてもらっている気がします。 (栗) We conducted a special class on insects living around the school for 1st, 2nd, 3rd and 4th graders of Kamiatago Elementary School. On this day, we observed insects captured by the traps set up on July 1. We were able to see several species of insects (and arthropods). Unfortunately, rhinoceros beetles and stag beetles we were looking for were not included. However, we were able to learn about a variety of insects living in Tenryu by using the specimens that Usami-san (technical staff) makes on a daily basis. This time, we used easy-to-use tra...

上阿多古小学校出張授業

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7/1 上阿多古小学校の 1-4 年生 7 名を対象に、校庭の植物と昆虫をテーマにした出張授業を行いました。まず UAV を使った森林調査について学びました。UAV で撮影した学校敷地内の写真を見た後、校庭に出て写真に写っていた木を見に行きました。木が UAV の写真にどのように写るのかを実際に目にしながら、UAV の便利さを実感してくれたのではないかとおもいます。後半は学校にすんでいる昆虫を捕獲するためのトラップを設置しました。餌を準備したのち、思い思いの場所にトラップを設置してもらいました。あいにくの雨模様でしたが、みなさんエネルギッシュで意欲的に取り組んでくれました。今週の金曜日までにどんな昆虫が捕まっているか楽しみです。 (栗) We conducted a special class for 1st, 2nd, 3rd and 4th graders of Kamiatago Elementary School. First, we learned about forest survey using UAV. After looking at a photo of the school ground taken by UAV, we went out to the school ground to look at the trees in the photo. We hope that the students were able to experience the convenience of UAV by actually seeing how trees appear in the UAV photo. In the second half of the day, we placed traps to capture insects living in the school ground. After preparing bait, the students set the traps in the places of their choice. Unfortunately, it was raining, but everyone was energetic and very motivated. We are looking forward to...

アトリ

南アルプスブランチで撮影された多数のアトリ。アトリは冬鳥で大集団をつくることがあり、雑食性ですが季節が進むと地上で落下種子を食べる様子がよく観察されるそうです。同時期に、同じくアトリ科の鳥であるイカルやシメ(のように見える鳥類)も撮影されていました。カエデ類の豊富な山犬段周辺の森林でどのような動物がカエデ類の種子を利用しているのだろうとおもっていましたが、種子食をする鳥類が活躍していることを知りました。 (栗) A large number of Fringilla montifringilla filmed in the South Alps Branch. They are omnivorous, but as the season progresses, they are often observed feeding on fallen seeds on the ground. Other species belonging to the family Fringillidae such as Eophona personata and Coccothraustes coccothraustes (?) were also filmed in the same season. I learned that in the forests around Yamanu-dan, which are rich in maples, seed-eating birds feed on maple seeds. Kurihara

オンラインセミナー:森と山の科学#10「針葉樹人工林から針広混交林・広葉樹林へ:広葉樹導入と個体成長のしくみ」

オンラインセミナー森と山の科学#10「針葉樹人工林から針広混交林・広葉樹林へ:広葉樹導入と個体成長のしくみ」が開催されました。導入として、広葉樹林化の基本的な仕組みと更新を決める要因(人工林への種子供給、シカによる採食圧、光環境など)についての説明があった後、現在もデータを収集している、天竜のヒノキ林におけるブナ科稚樹の分布と動物による貯食散布の研究について紹介がありました。天竜では主に野ネズミ類やカケスがブナ科堅果を貯食散布していること、どのような種がどれくらい散布されるかにはブナ科堅果の結実量の年変動や動物による堅果の選好性が影響すること、広葉樹林を成林させるにはブナ科の種(しゅ)の耐陰性や光合成特性を考慮した管理が必要であるというお話でした。 天竜では鳥類による液果の種子散布がよく調べられていますが、貯食散布されるブナ科の更新に関するデータが得られれば、天竜地域で広葉樹林化を進める際に役立つ重要な知見になりそうだと感じました。ご参加いただいた 22 名の皆様ありがとうございました。

フィールド科学演習II

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天竜ブランチでフィールド科学演習 II(その 2)が実施されました(https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=604)。農学部の 1 年生 18 人が参加し、今回も森林科学の基礎(植物・動物・木の計測・UAV)を学ぶ 4 つのメニューを実施しました。晴れて少し暑いくらいの天気でした。今年のフィールド科学演習II は 2 回とも天気に恵まれ、快適に活動に取り組むことができました。 (栗) Practice of Field science II was held at the Tenryu Branch on 25th May (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=604). Eighteen 1st year students from the Faculty of Agriculture participated in the practice. We again had four menus to learn the basics of forest science (plants, animals, tree measurements, and UAVs). It was sunny and a little hot. The weather was fine for both days this year, and we were able to engage in the activities comfortably. Kurihara