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フィールド科学演習II

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天竜ブランチでフィールド科学演習 II(その 2)が実施されました。 (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=604) 今回も農学部の 1 年生 18 人が参加しました。 午前は、動物による腐肉食と動物遺体の分解について学びました。今回は天気がよかったこともあり、さまざまな哺乳類が撮影されましたが、アカネズミがハツカネズミの遺体を持ち去ろうとしている興味深い行動が撮影されていました。 午後は、植物同定と樹木の炭素固定量推定に加え、UAV の操縦体験を実施することができました。ひとりずつ UAV を操縦し写真撮影をしてもらった後、自動操縦のデモを行ったり、写真から作成した 3D モデルの説明をしたりしました。 森林調査や森林管理における UAV の有用性を実感してもらえたのではないかとおもいます。 (栗) Practice of Field science II was held at the Tenryu Branch last Saturday (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=604). Eighteen 1st year students from the Faculty of Agriculture participated in the practice. In the morning, we learned about animal scavenging behavior and decomposition of animal carcasses in forest ecosystems. We saw a large wood mouse trying to transport a mouse carcass. In the afternoon, the students experienced operating a UAV, as well as working on plant identification and estimation of tree carbon fixation. The participants took pictures of forests by piloting the UAV, Mr. A demonstr...

上阿多古小学校出張授業

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5/12 上阿多古小学校の 1-4 年生 7 名を対象に、小学校付近に生息する哺乳類をテーマにした出張授業(の準備)を行いました。哺乳類調査のために、小学校の近隣にある森林と学校の敷地内に合計 4 台の自動撮影カメラを設置に行きました。今回はみなさんにカメラを設置したい場所を決めてもらい、「かまんどの滝」周辺を初めて訪れました。渓流のきれいな気持ちのよい場所でした。2 週間後にカメラを回収してデータを確認する予定ですが、どんな動物が撮影されるか今から楽しみです。 当日の活動の様子は上阿多古小学校のブログでも紹介されています。 https://weblog.city.hamamatsu-szo.ed.jp/kamiatago-e/2023/05/02020/ (栗) We conducted a special class on mammals living around the school for 1st, 2nd, 3rd and 4th graders of Kamiatago Elementary School. The students decided where to set camera traps and we went to a forest near the school to set a camera trap. It was a nice place with a beautiful mountain stream. We plan to check the data in two weeks, and I am looking forward to seeing what animals will be filmed. Kurihara

フィールド科学演習II

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天竜ブランチでフィールド科学演習 II(その 1)が実施されました。(https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=604) 今回は農学部の 1 年生 18 人が参加しました。 午前は、動物による腐肉食と動物遺体の分解について学びました。月曜日に林内に設置しておいたネズミ遺体はすべて跡形もなく消失しており、動物遺体がすばやく分解されることを実感することができました。カメラにはタヌキがネズミを食べる様子がばっちり映っており、昆虫トラップに入っていたヨツボシモンシデムシやセンチコガネを直接見ることができました。 午後は、植物同定と樹木の炭素固定量推定を行いました。植物同定では、葉の付き方や匂い、形態的な特徴をもとに 24 種の樹種の識別に取り組んでもらいました。やや苦戦したかもしれませんが、あれこれ意見を交換しながら真剣に植物と向き合っている様子が印象的でした。 樹木の炭素固定量推定では、さまざまな道具を使って木の胸高直径や高さ、密度を計測してもらい、1 本のヒノキがどれくらいの炭素を蓄積しているかを実際に計算しました。「カーボンニュートラル」という単語をよく聞く世の中になりましたが、参加したみなさんはヒノキ 1 本の炭素固定量を多い?少ない?どう感じたでしょうか。 残念ながら朝から雨模様でしたが、なんとか演習林ならではの体験を楽しんでもらえたのではないかとおもいます。 (栗) Practice of Field science II was held at the Tenryu Branch last Saturday (https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=604). Eighteen 1st year students from the Faculty of Agriculture participated in the practice. In the morning, we learned about animal scavenging behavior and decomposition of animal carcasses in forest ecosystems. All of the mouse carcasses (experimentally plac...

オンラインセミナー:森と山の科学#8「森林の調査に人工知能(AI)を活用する-樹木の着花や着果調査への応用-」

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静岡大学農学部附属地域フィールド科学教育研究センター森林生態系部門と静岡大学山岳先端情報システム研究所は、森林や山岳地にかかわる問題やトピックについて地域の皆様に解説するオンラインセミナーを年に数回開催しております。内容は基礎から最近の情報までをわかりやすくお話しします。 第 8 回目は人工知能を用いた森林調査に関する話題です。 「森林の調査に人工知能(AI)を活用する-樹木の着花や着果調査への応用-」 講演者:静岡大学農学部准教授 花岡創 日時:2023 年 6 月 7 日 19 時~20 時半 使用するオンライン会議ツール:Zoom 視聴料:無料 可能視聴者数 40名(先着) 申し込み先:Google forms https://forms.gle/i13KDRLNwW9xUStE6 申し込みいただいた方に接続方法等をご連絡します。 Google forms にアクセスできない方は以下のアドレスまで直接ご連絡ください。 kurihara.yohsuke [at] shizuoka.ac.jp ([at] -> @)

公開森林実習・インターンシップ参加者募集

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今年度の公開森林実習・インターンシップ参加者募集を開始しました!対象は全国の学部生または大学院生です。 天竜・南アルプス・富士をめぐって日本の代表的な森林植生を一気見できること、森林生態・造林・防災と多様な分野について学べることが強みです。 ・富士・南アルプス生態学実習 ・森林保全管理業務インターンシップ 詳細は添付のポスターまたは演習林ウェブサイトをご覧ください。 https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=1128 全国からのみなさんの参加をスタッフ一同お待ちしております! We are now accepting applications for practice and internship participants! Our strength is that we can observe Japan's representative forest vegetation and learn about various fields such as forest ecology, forestation, and disaster prevention by visiting Tenryu, the Southern Alps, and Fuji. Practice in ecology in the South Alps and Fuji Internship for forest management and conservation Please see the attached poster or the website of our experimental forests for more information. https://wwp.shizuoka.ac.jp/agr-fc-forecol/?p=1128 We are looking forward to seeing you!

最終講義の報告を兼ねて退職のご挨拶

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3月4日の快晴日に,最終講義を行いました.前例を聞いたことがないのですが,参加者が演習林内を歩き回りながらの最終講義でした.「森から教えてもらうことから始まった私はしめくくりも森の中で」という我儘を参加者に押し付けてしまいました.文字通り北は北海道から南は鹿児島まで65名の方が,ぞろぞろと森を歩く光景は,ある意味面白い絵だったかもしれません. 森林土壌の観察サイトにて:150年前のドクチャ-エフの土壌の定義にショックを受けた学部生時代の思い出話を語り, 多くのヒノキを引き倒して根返りだらけにした林にて:風害リスクにかかわる研究の様々な滑稽な思い出を話し, 100年生の壮齢ヒノキ林にて:「造林」と「森の生態系サービス」をつなぐインターフェイスとしての「葉の三次元分布」情報の役割を総括し,葉分布情報を統合した間伐・択伐への応用モデル開発の経緯を紹介し, 人工林の広葉樹林化のためのGAP-SLOSS試験地にて:14年間の植生や散布種子の変遷から鳥誘引の重要性と前生稚樹の重要性と地形に合わせた多様なGapサイズの選択の重要性を語り, 小規模持続型択伐林(SSSシステム)にて: 複雑構造の森づくりプロセスを紹介しました. 背丈ほどのヒノキとアカガシ,ヤブニッケイが混交するSSS林内の択伐ギャップの中で語った(あるいは言いたかった)締めの言葉は,次のような内容でした 「企業のCSRと同様それ以上に,森づくりには社会的な責任が求められます.森林業のCSRを達成する行動には別のCSRが原則となるでしょう.最初のCはComplexity 森林の構造や種組成を複雑にする.森づくりの中で複雑さを意識したいと思っています.複雑構造と森の生態系サービスの関係はよく知られたことです.このことを抜きにしても,複雑さへの意識は重要です・山は不均一な環境の場です.山の不均一性を無視した単純な森づくりは問題があるでしょう.森林スケールでの複雑さを考えることが難しい場合にも,景観スケールでの複雑構造の維持は意識したいと考えています. 次のSはSustainability 持続可能性です.森林経営自体,持続可能であることは基本中の基本です.しかし最近10年間,日本の各地で短期的なデマンドに応じた一時しのぎの森づくりが行われているのではないかと,危機意識を高めています. 最後のRはRight trees i...

現地見学会

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山開きの日の午後、森林・林業に関わりのある地域の方々をお招きし、演習林の現地見学会を開催しました。今回のテーマは早生樹で、21 名の方がご参加くださいました。 室内では、カラスザンショウやヤマザクラなど成長の速い、演習林産広葉樹材を用いた家具の展示を行いました。スツールやデスク、フォトフレームなど、美しく、地域に自生する国産材の有効活用につながる、非常に意義のある取り組みだと感じました。詳しくはヨキカグ (https://yokikagu.jp/) プロジェクトのホームページで紹介されています。 林内では、外国産早生樹であるテーダマツやコウヨウザンが生育している林分を見学しました。テーダマツが植栽された林分からおよそ 100 m 斜面下のギャップには、若いテーダマツが生育しており、技術職員さんの話によると 10 年前にはなかったということでした。みなさん成長の速さに驚くとともに、地形によっては長距離の種子散布が起きうることを実感できたのではないかとおもいます。 メインイベントはテーダマツの引き倒し試験でした。日本の森林で最も一般的な攪乱である風倒害にテーダマツは弱いと言われていたそうで、それを公開実験で調べてみようというねらいです。直径 27 cm、樹高 20 m のテーダマツがばきばきと折れる様子は迫力満点で、肝心の結果は同サイズのヒノキよりやや弱いという結果でした。 ここまでの見学や公開実験を踏まえて、テーダマツをはじめとする外国産早生樹を用いるメリット・デメリット、地域に自生する国産先駆種を活用する取り組みなどについて、さまざまな立場の方からご質問・ご意見を伺いながら、最後まで有意義な議論が交わされました。 ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。 (栗)