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7月, 2020の投稿を表示しています

南アルプスブランチの花(その 4)

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南アルプスブランチで見られる花を紹介します(その 4)。 [シロヤシオ] ツツジ科ツツジ属で、学名 Rhododendron quinquefolium です。以前の投稿に出ていた、アカヤシオの仲間です。こちらは真っ白な花をつけます。南アルプスブランチにはこのシロヤシオの群落地があるのですが、山地崩壊や治山工事の影響でその数が随分減ってしまい寂しいです。東北から近畿・四国まで広く分布している樹種ですが、地域によっては絶滅危惧種の指定を受けているようです。 (宇) Here are some pictures of the flowers you can see at the South Alps Branch (Part 4). [Rhododendron quinquefolium] This species is closely related to Rhododendron pentaphylum and has pure white flowers. There is a community of Rhododendron quinquefolium in the South Alps Branch, but sadly the number of individuals has decreased owing to the landslide and the work for forest disaster prevention. While it is widely distributed from Tohoku to Kinki and Shikoku, it has been designated as an endangered species in some areas. Usami

演習林の森林紹介:小規模森林の持続経営モデル SSS林に加わるSはSMARTかSTUPIDか? / Which do you add “Smart” or “Stupid” as one more S to “SSS” forest?

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1.6 ha の小さな森林を対象に,群状択伐(*)と間伐の組み合わせを毎年 0.16 ha ずつ 10 年回帰(**)でおこなっています.パッチ状の択伐跡にはヒノキを植栽し,100 年後には 180 年の木と 1 年生から 100 年生までの木が混在する複雑な構造の森林とすることを目標としています.この施業方法を我々はSSS(Small scaled Sustainable Selection system)と呼んでいます.小規模森林の持続可能な経営の一例として考案し,2016 年 1 月頃から始めました.この森林は複雑な齢構造を目指すだけでなく,アカガシやスダジイなどの森林内に分布する広葉樹高木種を意識して残すこと,枯木はできるだけ残すことなど生態系への配慮も行っています.植栽場所の下刈りを全く行う必要がないこと,大きな伐採地ではないのでシカ対策がやりやすいなどのメリットもあります.この森づくりが,動植物の種多様性に及ぼす影響や土壌流失に及ぼす環境への影響や収支をモニタリングしています. このシステムにあともう一つSを付け加えるとすると,SMARTでしょうかSTUPIDでしょうか? (水) (*群状択伐:林の中から 100~1000 m2 の面積にある木を収穫して,パッチ状のギャップに更新を期待すること.この林では 100 m2 の面積を当面採用している) (**10 年回帰:10 年目に同じ場所に戻ってきて作業を行うこと.) The combination of patch selection with planting cypress seedlings in gaps and thinning has been conducted in a small forest of 1.6 ha. The operation is conducted in an area of 0.16 ha per year, and the area come full circle over 10 years. The goal of the project is to create a complex forest with a mix of 180-year-old trees and 1 to 100-year-old trees in 100 years by plan...

南アルプスブランチの花(その 3)

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南アルプスブランチで見られる花を紹介します(その 3)。 [ヤマツツジ] ツツジ科ツツジ属で、学名は Rhododendron kaempferi です。朱色のきれいな、日本全国に分布するポピュラーなツツジです。南アルプスブランチでは 4 月下旬~5 月中旬に開花が見られます。 (宇) Here are some pictures of the flowers you can see at the South Alps Branch (Part 3). [Rhododendron kaempferi] It is a popular azalea which have beautiful vermilion flowers and is distributed throughout Japan. It blooms from late April to mid May in the South Alps Branch. Usami

演習林の森林紹介:100 年生のヒノキ林は老齢林か? / Introduction of forests in UNIVERSITY FORESTS: Is a 100-year-old Japanese cypress forest an old-growth forest?

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この Facebook ではこれまでイベントや実習活動の紹介あるいは植物や動物の紹介を行ってきましたが,森林そのものの紹介をしてきませんでした.今後は森林についても,その見どころについて紹介していきます. 演習林内の 100 年生のヒノキ林に 1 ha の調査地が設定されており,全ての木について成長が継続調査されています.調査が開始されたのは私が生まれた 1958 年です.図は約 60 年間の平均直径の変化を示しています.土壌が痩悪なせいで成長は非常に遅く,毎年 3 mm ずつの直径成長を示しています.年輪幅が 1.5 mm の肌理の細かい良材が期待できます.ここで注意してほしいのは 100 年経過しても 60 年前と変わらずコンスタントな直径成長を示していることです. 100 年といえば,人間にとっては老齢と呼ばれる年齢なのですが,ヒノキ林にとっては道半ばの壮齢と言ってよい年齢かもしれません.最近の行政施策では,50 年以上の林を高齢林と考えて二酸化炭素吸収能力が低下するというロジックで,皆伐による林の若返りが全国各地で促進されようとしています.「50 年生以上が高齢林??冗談ではない!100 年生でもますます意気盛ん.」と,この森林は語っているようです.演習林では,この林を少しずつ,間引きながら若木を植栽し,1 ha の狭い中に 1 年生から 200 年生の樹木が共存する多様な樹齢構成の森林を作ろうとしています. (水) We have been posting articles on our events and activities, as well as plants and animals, but have not introduced the forest itself. In the future, we will post some articles on the features and topics of the forest. We have been monitoring the tree growth of a 1-ha plot in the 100-year-old (at present) Japanese cypress plantation since 1958. (Oh! I was born in the first ye...

ネムノキ@天竜ブランチ

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20 年程前に敷地に自然に芽生えたネムノキ。数年前から花をつけるようになりました。 毎年の剪定により樹高を一定に保ち、整枝をしています。今日はネムノキを見ながら昼食です。 (矢) この時期にネムの花を見ると,条件反射のように,奥の細道の 象潟や 雨に西施が ネブの花 の句が口を突いて出てきます. 西施さんがどのように艶やかな人だったかは知るべくもありませんが,ネムが梅雨どきの暗い中で明るさをもたらす花であるのは確かなようですね. (水) There is a tree (Albizia julibrissin) near the Tenryu office. It is about 20 years old and flowers every year. We prune the tree every year to keep it at a constant height and keep it in trim. Today we have lunch while looking at the flowers. Yazawa

林業経営II

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6/15, 22, 23 の 3 日間にわたって、静岡県立農林大学校の学生が天竜ブランチを訪れました。林業経営II (http://fc-forecol.agr.shizuoka.ac.jp/wordpress/?p=2666) の一環です。 実習では、試験地を見学し、主に人工林の広葉樹林化についての講義を行いました。また、将来広葉樹林を形成する木を探す実習を行いました。 さらに、ドローンを使った測量体験を行いました。ドローンで対象のエリアを撮影し、その映像を基に測量を行います。撮影は皆伐によって見晴らしがよくなったところで行いましたが、慣れない操縦に苦戦している様子でした。 (加) We held a practice for students from Shizuoka Prefectural Agriculture and Forestry College at the Tenryu Branch. (http://fc-forecol.agr.shizuoka.ac.jp/wordpress/?p=2666&lang=en) Dr. Mizunaga gave a lecture on the conversions from conifer plantations to broadleaf forests in the experimental forest. In addition, the students experienced forest survey using a drone. They filmed a clear-cut area with good visibility, but seemed to be struggling with the operation of the drone. Kagami